この記事は2018.06.18 Mondayに書かれたものです。
ドイツはニュルンベルグ空港から車で数十分、のどかな田園地帯のハーゲナウという町にHofnerのファクトリーはあります。



大きな看板等は無く、お馴染みのロゴが壁にあるのみ。1997年からこの場所に移転したHofner社。
現在こちらの工場でHofner ヴァイオリンベースは製造されています。
もちろんヴァイオリンのメーカーですから、ヴァイオリンやチェロ、コントラバス等の弦楽器やクラシックギターもこちらの工場内で生産されています。





こちらは60年代の旧工場の写真です。現在は生産されていないロック・ステディーファンお馴染みのソリッドエレクトリックも確認できますが、ハンドメイドにて生産されるこの風景は、そんなに大きく変わっていません。

まず案内されたのは別棟にある木材のストック小屋で、この建物は全部で3棟あります。



主にメイプル、ローズ、スプルース、エボニー等の材がここで保管されています。
ギター、ベース用の材は3年間のシーズニングを経た材がこちらに待機。

小屋の隣にあったこちらは、廃材の木屑を圧縮しペレットにしたもので、固形燃料として再利用されるのでしょう。
環境面の配慮も考えられているとの事でした。

この後ファクトリー内のドライルームにて、さらなるシーズニングが行われます。

こちらはすでに楽器のサイズに加工されたものがシーズニングされています。各楽器のサイズにラフカットされた材がそれぞれのセクションで使用されます。

訪問初日は午後からお休みだった事もあり比較的静かな工場内でした。
ここからはバイオリンベースがどのように作られているの見ていきましょう。
まずはネック。


今回バイオリンベースのネックを製作する現場に立ち会う事ができませんでしたが、基本的には他のギターと同じ。
画像のようにラフカットされた木材をクランプで圧着。ネックシェイプはもちろんですが、例えばV62なら2ピースネック(メイプル/メイプル)、V64なら3ピースネック(メイプル/バーチ/メイプル)というようにモデル毎にピース数が違いますので、この時点で同じバイオリンベースでも作り分けが必要になります。
これをネックの形状に削るわけですが、そこで必要になるのがこちら。


各モデルのネック・テンプレートです。500/1-64、5001-62、500/1-61 Cavern、DXのバイオリンベースやClub40、50、President等のギターネックのテンプレートが確認できます。

こちらはクラシックギターのネックを削っているところ。真ん中のテンプレートをなぞる形で両サイドの4本分の材を同じ形状に荒削りします。


こうして削られたのがこちらのネック。ここからハンドシェイプにて微調整されます。
次にボディー。

こちらはすでに完成しているサイドバック。
ご存知の様にHofnerのボディーは基本的にスプルース・トップ、メイプル・サイド&バックのラミネート構造になっています。61年まではスプルース単板削り出しトップというのが通説ですが、現在の61Cavernモデルも62同様のラミネート構造で統一されています。
ラミネート前の薄いメイプル材。

この美しいカーリーメイプルがボディーバックの表情を決めるわけです。

これは、、、、メイプルではない?、、、、そうローズバックです!!近年は、この様なヴィンテージに存在しない材を意欲的に使用しているようです。

丁度、完成間近のローズバックモデルもありました。こちらのモデルは日本にも限定モデルとして入荷しているはずです!!

この薄い材を合わせてプレス機でプレスします。
こちらがラミネート後のボディーバック。アーチが付いている事もお分かりいただけるでしょう。

これをバックの形状にカットし、先程の完成したトップとサイドバックに接着します。

こちらは500/1用のプレス・テンプレート。歴史を感じますね!!
今回、ボディーの製作過程は見ることができませんでしたが、この後にボディーとネック一対で組み合わせナンバリング。そして、塗装に回るためボディーとネックは一旦お別れとなります。

こちらは塗装後のボディー。

こちらはネック。上の画像のボディーとは番号で識別し、マッチングされています。

組み込み作業場ではポールが常に見守っています。
次はいよいよ、塗装を終えて帰ってきたボディーとネックが一つになります。
続く!!!
・Hofner ファクトリー レポート その2 の前に...



大きな看板等は無く、お馴染みのロゴが壁にあるのみ。1997年からこの場所に移転したHofner社。
現在こちらの工場でHofner ヴァイオリンベースは製造されています。
もちろんヴァイオリンのメーカーですから、ヴァイオリンやチェロ、コントラバス等の弦楽器やクラシックギターもこちらの工場内で生産されています。





こちらは60年代の旧工場の写真です。現在は生産されていないロック・ステディーファンお馴染みのソリッドエレクトリックも確認できますが、ハンドメイドにて生産されるこの風景は、そんなに大きく変わっていません。

まず案内されたのは別棟にある木材のストック小屋で、この建物は全部で3棟あります。



主にメイプル、ローズ、スプルース、エボニー等の材がここで保管されています。
ギター、ベース用の材は3年間のシーズニングを経た材がこちらに待機。

小屋の隣にあったこちらは、廃材の木屑を圧縮しペレットにしたもので、固形燃料として再利用されるのでしょう。
環境面の配慮も考えられているとの事でした。

この後ファクトリー内のドライルームにて、さらなるシーズニングが行われます。

こちらはすでに楽器のサイズに加工されたものがシーズニングされています。各楽器のサイズにラフカットされた材がそれぞれのセクションで使用されます。

訪問初日は午後からお休みだった事もあり比較的静かな工場内でした。
ここからはバイオリンベースがどのように作られているの見ていきましょう。
まずはネック。


今回バイオリンベースのネックを製作する現場に立ち会う事ができませんでしたが、基本的には他のギターと同じ。
画像のようにラフカットされた木材をクランプで圧着。ネックシェイプはもちろんですが、例えばV62なら2ピースネック(メイプル/メイプル)、V64なら3ピースネック(メイプル/バーチ/メイプル)というようにモデル毎にピース数が違いますので、この時点で同じバイオリンベースでも作り分けが必要になります。
これをネックの形状に削るわけですが、そこで必要になるのがこちら。


各モデルのネック・テンプレートです。500/1-64、5001-62、500/1-61 Cavern、DXのバイオリンベースやClub40、50、President等のギターネックのテンプレートが確認できます。

こちらはクラシックギターのネックを削っているところ。真ん中のテンプレートをなぞる形で両サイドの4本分の材を同じ形状に荒削りします。


こうして削られたのがこちらのネック。ここからハンドシェイプにて微調整されます。
次にボディー。

こちらはすでに完成しているサイドバック。
ご存知の様にHofnerのボディーは基本的にスプルース・トップ、メイプル・サイド&バックのラミネート構造になっています。61年まではスプルース単板削り出しトップというのが通説ですが、現在の61Cavernモデルも62同様のラミネート構造で統一されています。
ラミネート前の薄いメイプル材。

この美しいカーリーメイプルがボディーバックの表情を決めるわけです。

これは、、、、メイプルではない?、、、、そうローズバックです!!近年は、この様なヴィンテージに存在しない材を意欲的に使用しているようです。

丁度、完成間近のローズバックモデルもありました。こちらのモデルは日本にも限定モデルとして入荷しているはずです!!

この薄い材を合わせてプレス機でプレスします。
こちらがラミネート後のボディーバック。アーチが付いている事もお分かりいただけるでしょう。

これをバックの形状にカットし、先程の完成したトップとサイドバックに接着します。

こちらは500/1用のプレス・テンプレート。歴史を感じますね!!
今回、ボディーの製作過程は見ることができませんでしたが、この後にボディーとネック一対で組み合わせナンバリング。そして、塗装に回るためボディーとネックは一旦お別れとなります。

こちらは塗装後のボディー。

こちらはネック。上の画像のボディーとは番号で識別し、マッチングされています。

組み込み作業場ではポールが常に見守っています。
次はいよいよ、塗装を終えて帰ってきたボディーとネックが一つになります。
続く!!!
・Hofner ファクトリー レポート その2 の前に...
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