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この記事は2019.06.04 Tuesdayに書かれたものです。

優劣という次元を超えたぶつかり合い

 

機械工学系のエンジニアの出身であるギタービルダーの”オーラ・ストランドバーグ”が人間工学に基づいたデザインと製作を行う、スウェーデンに拠点を置くカスタムギターブランドstrandberg。

 

その中でも旗艦商材群と言っても過言ではない国産モデル、それが「J-Series」と呼ばれるシリーズです。

以前ご紹介した「Order Tours Report 2019」に先立ち、そもそも「J-Series」とは何ぞやという部分から果ては各商材のクローズアップまで、担当が満足行くまで筆をとる次第です。

 

第4回目の今回は、当該シリーズの最高峰モデル群「J-Custom」と主力モデル群「J-Standard」を徹底比較します。

 

 

おさらい

 

本題に入る前に、まずは「J-Custom」と「J-Standard」の復習は如何でしょうか。

実は、各モデルにフォーカスを当てた記事も執筆しております。

 

「J-Custom」:<弐:J-Customに迫る>

「J-Standard」:<参:J-Standardを探る>

 

今回の比較記事をよりお楽しみ頂くためにも、ご一読を是非ともオススメ致します。

 

勿論、本稿だけをお読み頂いても全く問題なくお楽しみ頂けますのでご安心ください。

 

 

比較個体のご紹介

 

はじめに、今回の比較にエントリーした個体をご紹介致しましょう。

 

「J-Custom」:Boden J8 Custom Black Walnut

 

 

「J-Standard」:Boden J8 Standard Olive Ash Burl

 

 

今回は比較の簡素化を図り、弦種は8弦に、指板材はメイプルに、ピックアップはLace Alumitoneに統一しております。

 

 

スペック比較

 

では早速、少々座学的な話にはなりますがスペックの比較から入りましょう。

まずは、双方のスペックをテーブルに纏めてみます。

 

【表:スペック比較】

「J-Custom」 「J-Standard」
Body Top 1 Piece Top Venner Top
Body Back Chambered Swamp Ash Solid Basswood
Neck Roasted Maple w/ Carbon Fiber Roasted Maple
Neck Fillets Purpleheart Non
Fingerboard Birdseye Maple Maple
Pickups Lace Alumitone Lace Alumitone

 

こうすることで、相違点がより一層明らかになりますね。

 

一つ目はボディトップ。

 

「J-Standard」は仕様として突板トップとなっています。

トップの厚さに拘りを持つ方は少なくありませんが、ハイレベルに美しい外観は紛れもないものです。

 

二つ目はボディバック。

 

「J-Custom」がチェンバード(中空構造)のスワンプアッシュに対して、「J-Standard」がソリッドのバスウッドになっています。

 

スワンプアッシュは中高音域を軸にした音を奏でるので屡々低音の出方が懸念されますが、中空構造による箱鳴り(アコースティック)感によって絶妙なバランスをとりつつ「ギターらしさ」を忘れていない様な印象を受けます。

 

一方でバスウッドは、全周波数帯をフラットに奏でることで有名です。先述のスワンプアッシュと比較すると味気ないサウンドに感じる方もいるとは思いますが、それを逆手にとってサウンドメイクの自由さを誇ることもできます。

また、ソリッドボディなので所謂コシであるとかメリハリのあるサウンドを感じられます。

 

三つ目はネック。

 

木材はどちらもローステッド(熱処理)されたメイプルで相違はありませんが、「J-Custom」にはパープルハートのフィレット(接合材)とカーボンファイバー(炭素繊維)があります。

 

ネック補強としての意味合いもあるフィレットと炭素繊維ですが、元々熱処理を施したメイプルをネックに採用しているので「J-Standard」においても強度の問題はご心配に及びません。

強いてサウンドに影響すると言えばパープルハートのフィレットで、多少のアタック感を付与しています。

 

四つ目は指板。

 

今回の比較個体に関しては、「J-Custom」がバーズアイメイプルに対して「J-Standard」がメイプルという違いがあります。

とは言え、サウンドに影響を及ぼす要素としては誤差レベルであると愚考致しますので、外観差程度の差異ということにしておきましょう。

 

さて。ここまでは、スペックを俯瞰し理論や通説を元に考察を進めて参りました。

 

しかし、いくら最先端のデザインを持つ「strandberg」と言えど例に漏れずギターです、楽器です。

いみじくも机上の空論とは言ったもので、楽器比較においてスペック議論は良くも悪くも理論や通説を逸脱します。

 

楽器はやはり音で比較することも醍醐味の一つ。

そこで次は、サウンドの比較をしていきたいと思います。

 

 

サウンド比較

 

まずは、比較方法のご説明から。

 

今回は、クリーントーンでのコードフレーズとドライブサウンドでのリズムフレーズを、「J-Custom」と「J-Standard」のそれぞれで弾いてみました。

 

音色は「Fractal / Axe III」のプリセットからリヴァーブブロックを切ったのみのサウンドを使用。

因みに使用したプリセットは、クリーントーンでは「007:Prince Tone」を、ドライブサウンドでは「036:FAS Modern」を選択しました。

 

また、録音についてもフラクタルのUSBからMac Book Airに送るものとし、DAWは「Grage Band」を使用しました。

 

尚、当店のレコーディング系専門店「Recording Proshop Miyaji(通称RPM)」に顔を出せば超本格的な録音も可能だったのですが、なるべく環境を簡素化して比較をしたかったので今回は当店2階にあります「Miyaji Amp Lounge」にて作業を行いました。

 

それでは早速、クリーントーンの比較から参りましょう。

 

〜J-Custom クリーントーン〜

 

〜J-Standard クリーントーン〜

 

さて、ここからは筆者の完全なる主観の元で所感を綴らせて頂きます。

 

本当に何となくではありますが、「J-Custom」は些かスッキリしている印象を持ちました。

対しての「J-Standard」は、面で押し寄せて来る様な感覚を抱きました。

蓋し「J-Standard」は音全体を確りと惜しみなく奏でており、そこからギタリストが得意とする周波数帯域にスポットしたのが「J-Custom」と言った感じでしょうか。

 

こうしてみると、スペック比較の項で述べたボディバックの話は案外筋が通っていた様にも感じます。

 

では続いて、ドライブサウンドの比較に移りましょう。

 

〜J-Custom ドライブサウンド〜

 

〜J-Standard ドライブサウンド〜

 

さて、こちらも筆者の完全なる主観の元で所感を綴らせて頂きます。

 

歪ませてみると、流石に違いが顕著に現れていて面白いですね。

「J-Custom」は膨よかと申しますか、栄養価の高そうなイメージを抱きました。

対しての「J-Standard」は、写真でいうところのシャープネス値を上げた様な音と言って伝わるでしょうか。

 

ボディの木材や中空構造の有無など、クリーントーンの時以上にスペック理論が反映されている結果になったのかなと思います。

 

この様に、スペック比較よりも一層明確な相違点を吟味できるのがサウンド比較の面白さですよね。

勿論、優劣がどちらかなどという無粋な話ではなく、本当に好みの領域なのだと痛感しました。

それを裏付けるかの如く店頭スタッフでも好みはバラバラに割れましたし、当然のことながら「クリーンはCustomが好きだけど歪みはStandardが好きかも」なんて意見もありました。

 

こうした好みや拘りや嗜みのぶつかり合いが往々にして起こり得るので、音楽や楽器の世界は楽しいのだと思います。

 

 

おわりに

 

今回は「J-Custom」と「J-Standard」を徹底的に比較してみましたが、如何だったでしょうか。

対抗馬同士のスペックを極限まで近付けた上での比較が出来るのは、「strandberg」のお取り扱いが国内最大級である当店ならではだと愚考致します。

 

今後も「J-Series」の様々な部分にフォーカスして、今回の様に徒然なるままに筆を走らせたく思います。

 

それでは、最後までお読み頂きありがとうございました。

また次回、お会いしましょう。

 

次回:<伍:Lace 対 FISHMAN>

前回:<参:J-Standardを探る>

 

 

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