この記事は2008.02.02 Saturdayに書かれたものです。
DREAMCATCHER GUITAR
数年前、TOTEM GUITARと同じ工法で制作された”DREAMCATCHER GUITAR” がネットなどで話題になり当店でも展示販売を行っていましたが、残念ながら製造完了となってしまいました。
DREAMCATCHER GUITARとはボディトップにアメリカのネイティブアメリカンの民芸品?であるドリームキャッチャーが埋め込まれ透明な樹脂でコーティングされたギターでしたが、もちろん製作していたのはTOTEM GUITARの工房でした。
事の始まりはTOTEM GUITARのビルダーMICHAEL SPALTのパートナーLEO SKARAが製作したドリームキャッチャーが埋め込まれたライトグリーンのTOTEM GUITARでしたが(トップの写真のモノ)、そのギターがアメリカのNAMMショウで展示されていたところ、BAD CAT AMPを輸入しているシャスタトレーディングのO氏が目に留めた事がきっかけになりました。
O氏はこのギターをシリーズ物として日本で紹介したいと考えたのです。私とは旧知の仲である彼がDREAMCATCHERGUITARの販売権を取得したいと連絡を取って来ました。TOTEM GUITARの日本での販売権を所持している当店(宮地楽器)に相談をもちかけたのです。
結果このプロジェクトはO氏、LEO SKARA、MICHAEL SPALTの3者でスタートすることになり、日本での販売権はシャスタトレーディングが取得することになったのです
第1回の製作ロットが日本に入荷してエンドーサーをさがしていたO氏はBAD CAT AMPでコンタクトのあったCHARさんに話をもちかけました。
なんと偶然にもちょうどその時にNISSAN自動車とヤフーのコラボで企画された”DUAL FEEL”というウェブドラマでギターが必要であるという話に遭遇したのです。まさにこれ以上ないプロモーションの話にDREAMCATCHER GUITARが乗りました。”DUAL FEEL”というウェブドラマをご存知の方も多いと思いますが簡単にストーリーを紹介すると、女優の小西真奈美とCHARがネットオークションを介して知り合ってしまうというもの。彼女がもとカレの想いを消し去るために思い出のギターをヤフーのオークションで処分したいと考え出品します(そのギターがDREAMCATCHER GUITAR)。新しい曲の制作に行き詰まっていたCHARがネットでDREAMCATCHERを発見し落札。その後偶然にもラジオ番組収録で出品者が小西真奈美本人であったことが判明してしまいます。そのギターにインスパイアされて新曲が見事完成するというストーリーでした。
当時は話題になりギターも何本か販売されていきました。3色(NIGHT,DAY,SUNSET)のバリエーションとHUMBUCKER,P-90の2種類のピックアップとローズ、メイプル指板がセレクトできました。残念なことにプロジェクトの1人であるLEO SKARAがTOTEMの工房から抜けてしまいこれ以上製作ができなくなり入荷が終了してしまいました。
デザイン的にも楽器としても非常に評価の高かったギターだけに残念でなりません。みなさんも中古市場などで見かけることがありましたら手に入れてみてはいかがでしょう?
(宮地楽器神田店 店長)
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- 2008.02.02 Saturday